ペリドットは古代エジプト時代「太陽の石」と呼ばれ、とても重宝されファラオ(王)達の崇拝物ともなっていました。
エジプトの紅海に浮かぶ不毛の島、ザベルガット島が歴史的産地でしたが、今ではほとんど採れません。昔は色が似ている為、エメラルドとよく混同されました。
今でも別名イブニング・エメラルドと呼ばれています。
オリーブの実のような黄緑色の、インパクトのある美しい宝石。内部にはペリドット特有のスイレンの葉を思わせるウォーターリリー・リーフ・インクルージョン(内包物)があるものもあります。
又、他の宝石に見られない大きな特徴があります。それは宝石鑑別時の一つの判断基準になる複屈折率が飛びぬけて高く、テーブル面から見ると反対側の線が二重に見えます。 ペリドットは、他の多くの宝石よりも地球内部で結晶化する特徴があります。
天界から地上に落ちてくる流星=隕石の中にペリドットが含まれている事もあり、とても神秘的です。宝石が地球だけではなく、他の星にも存在しているという事を考えると、さらに宝石に愛着が湧いてくるのは私だけでしょうか。ちょっとだけセンチメンタルな著者です。
現在はアメリカのアリゾナ、ミャンマー、ノルウェーなどが代表的産地です。
世界最大のカットされたペリドットは319ctで、アメリカ・ワシントンにあるスミソニアン博物館に保管されています。ジュエリーとしては、比較的お求め易い石なので、美しさ第1で選ぶ事をお薦めします。 綺麗な透き通った若草色は、私達にホッと安らぎを与えてくれます。